カフェの開業に専門学校は必要?卒業するメリット・デメリットを解説
目次
幅広い知識やスキルを必要とするカフェオーナーにとって、プロから直に学べる専門学校は独立開業を成功させる最短ルートと言われています。
しかし、医師のように卒業が義務付けられているのか、それとも任意なのか判断が付かない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、オーナーとして独立開業を目指している方に向けて、カフェの専門学校に通う必要性・メリット・デメリットについてまとめてみました。
カフェを開業するために学校へ通う必要性はある?
結論から言うと、「カフェ」や「喫茶店」を開業・経営するために専門学校を卒業する必要はありません。
確かに下記のような職業は、専門の資格を取得するために指定された学校を卒業する必要があります。
▼学校に通わないと就けない職業
- 「大学」を卒業する必要がある職業:医師/獣医師/薬剤師/宇宙飛行士など
- 「専門学校」または「短大」を卒業する必要がある職業:美容師/学校教員/幼稚園教諭/客室乗務員(CA)など
一方、カフェや喫茶店のオーナー業は学歴を問われない職業ですから、義務づけられているは事業主に対して課せられている行政上の「資格」と「届け出」だけなのです。
だからと言って、カフェの専門学校が開業を目指している方にとって100%必要のない「無用の長物」というわけではありません。
中には就職先のお店で経験を積んだり独学で1からスキルを身に付けたりして開業した方もいますが、カフェのオーナーとして成功している方の大多数は専門学校の卒業生なのです。
▼関連コラム
- カフェ開業を目指す社会人必見!通信より通学スタイルの学校を選ぶべき理由とは?
- カフェコースに通っている受講生の授業感想の声(30人の声)
- カフェ開業前の疑問点まとめ!準備期間のスケジュールや開業資金を解説
カフェの独立開業・経営に必要な必須条件
カフェや喫茶店を開業するためには、下記2つの資格が必要です。
▼必須条件
- 食品衛生責任者の資格:全飲食店が対象で、必ず有資格者1名の在籍が必要
- 防火管理者:収容人数(客席数+スタッフ数)が30人以上の店舗のみが対象
したがって、下記のような小規模カフェに必要なのは「食品衛生責任者の資格」のみとなります。
▼防火管理者の資格が必要ないケース
- 営業場所が固定されていない「キッチンカー」
- 店内に座席を設けていない「テイクアウト専門店」
- 立ち飲みスタイルの「省スペース店舗」
- 数席分のイートインスペースしかない「極小カフェ」
▼関連コラム
「調理士免許」と「酒類販売業免許」の必要性
カフェで軽食やスイーツを提供するからと言って「調理士免許」を取得する必要はありませんが、アルコールを提供する際は注意が必要です。
同じアルコールを扱うカフェでも、酒類販売業免許の必要性は「提供方法」によって異なります。
▼酒類販売業免許の必要性
- 「店舗内」または「敷地内」でアルコールを提供する場合:特別な免許・資格は必要ない
- 「テイクアウト」で提供する場合:酒類販売業免許が必要
- 「ビン」や「ボトル」で販売する場合:酒屋と同じ扱いになるので、酒類販売業免許が必要
▼関連コラム
カフェの独立開業・経営に役立つスキル
飽和状態に陥っているカフェ業界で生き残るには、競合店にはない「強み」が必要です。
そこで注目したいのが、専門の資格やスキルの習得。
長年に渡って運営が安定しているカフェの多くは、下記のような資格やスキルによってお客様からの信頼を勝ち取っています。
▼役立つスキル
- JBA認定バリスタライセンス
- 焙煎士
- コーヒーマイスター
- コーヒーインストラクター検定
- パティシエやベーカリーなど、フード系の資格
- バーテンダーなど、アルコールに関する資格
また、経営の健全化を図るには「マーケティング戦略」などの知識が必要なのはもちろん、簿記や会計士といった「経理に関する資格」も大いに役立ちます。
▼関連コラム
カフェの専門学校に通う7つのメリット
学歴ではなく、実力が成否を左右するカフェ業界。
にもかかわらず、なぜ成功者の大多数が専門学校を卒業しているのでしょうか?
その理由は、専門学校に通うことで下記のようなメリットが得られるからです。
▼カフェの専門学校に通うメリット
- 学びながら役立つ資格が取得できる
- 同じ目標を持つ仲間ができる
- 資金調達に必要なノウハウが学べる
- 費用を抑えるコツが学べる
- 経理に必要な知識が学べる
- マーケティングに必要なスキルが身に付く
- 開業後のサポートが受けられる
学びながら役立つ資格が取得できる
カフェの専門学校に通う最大のメリットは、学びながら役立つ資格が取得できるという点でしょう。
資格を取得するだけならオンライン通信でも可能ですが、合格率が高いのは実践的な講義を通して学べるうえ、思いついた時にいつでも質問できる「通学スタイルの学校」です。
参考として、現役カフェオーナーが「学校で取得しておいて良かった!」とアンケートで回答した資格をピックアップしてみました。
▼カフェ開業・経営に役立っている資格
- JBA認定バリスタライセンス
- コーヒーアドバイザー
- 製菓衛生師(国家資格)
- 菓子製造技能士2級
- サービス接遇検定
- 食生活アドバイザー
ただし、学校はもちろん受講するコースによっても取得できる資格は異なります。
どの学校のどのコースに通えば希望する資格が取得できるのか、あらかじめリサーチしておきましょう。
同じ目標を持つ仲間ができる
卒業生を対象にしたアンケート調査を行ったところ、「専門学校に通って良かったことは?」という質問に対し、予想以上に多かったのが「同じ目標を持つ仲間ができた!」という回答でした。
その理由を見てみると、在学中だけでなく卒業してからも専門学校でできた仲間からポジティブな影響を受けているのが分かります。
▼仲間ができるメリット
- 励ましてくれる仲間がいたから、諦めずに卒業できた
- 学校を卒業してからも、同業者として刺激を受けている
- 良心的な仕入れ先など、情報交換ができる
- メニューの開発や集客方法など、同業ならではの悩みを相談できる
- ベースに「コーヒー好き」という共通点があるので、プライベートでも気が合う
中には、「学校に入学する前は必要性を疑っていた」という方もいらっしゃいましたが、卒業後は総じて同業オーナーとして長く付き合える仲間がかけがえのない存在になっているようです。
資金調達に必要なノウハウが学べる
事業の種類を問わず、開業にあたり最大かつ最初の難関となるのが「資金調達」です。
理想とするカフェを自己資金だけでオープンできる方は、ほんの一握り。
大半の方は、開業時に助成金を申請したり金融機関から融資を受けたりする必要があります。
その点、カフェ学校の開業コースでは資金調達に関するカリキュラムも含まれていますので、書籍やネットでリサーチするために時間を費やす必要もありません。
▼カフェ学校で学べる「資金調達」に必要な知識
- 融資の申請方法
- 事業計画書の書き方
- 助成金や補助金の申請方法
開業資金を調達するために融資を申請する場合は、金融機関へ事業計画書を提出しなければなりません。
しかし、事業計画書に何をどのように書けば申請が通るのか、素人が判断するのは困難です。
しかも、お店のスタイルや規模によって必要な資金の目安には差があるため、「そもそも申請すべき金額が分からない!」と言う方も珍しくありません。
その点、専門学校の開業コースなら「開業に必要な金額の算出方法」から「融資担当者を納得させる書き方」まで、あらゆるノウハウが学べるのです。
▼関連コラム
- カフェ・喫茶店の開業資金はいくら?3タイプの開店資金が一目で分かる一覧表
- カフェの事業計画書で融資担当がチェックしているポイントは?全17項目を解説
- カフェの開業支援!運営・店舗づくり・雇用に役立つ助成金や補助金
費用を抑えるコツが学べる
準備を進めている内に、いつの間にか予算をオーバーしてしまうのが開業資金というモノ。
だからと言って、理想を追い求めるあまり天井知らずに予算を引き上げては、開業後に必要な運転資金が確保できずに立ち行かなくなってしまいます。
その点、開業コースを設けているカフェ学校には費用を抑えるノウハウを知り尽くした講師が在籍していますので、生徒さん1人ひとりの店舗プランに合わせたアドバイスが受けられるのです。
▼カフェ学校で学べる「費用削減」に必要な知識
- 居抜き
- 内装のDIY
- 設備のリース
- 少額資金で開業できる店舗スタイル(コーヒースタンドや移動カフェなど)
▼関連コラム
経理に必要な知識が学べる
長期的な経営を維持するために欠かせない経理に関する知識が学べるのも、カフェの専門学校に通う大きなメリットです。
コーヒーの淹れ方だけならカフェでアルバイトをしながらでも学べますが、オーナーとして開業を目指す場合は下記の全てについて習得しておく必要があります。
▼カフェ学校で学べる「経理」に必要な知識
- 収入と支出のバランス
- 目指すべき売上げの目安
- 利益率の算出方法
- 単価の決め方
- コーヒーの原価率
- 座席の回転率
▼関連コラム
マーケティングに必要なスキルが身に付く
カフェを開業するだけなら資金さえあれば可能ですが、より重要なのは「いかに経営を続けていけるかどうか」です。
カフェ学校の開業コースでは、長期経営に必要なマーケティング戦略に関するカリキュラムが盛り込まれています。
▼カフェ学校で学べる「マーケティング」に必要な知識
- お店のコンセプト作り
- 店舗名の決め方
- ターゲット層の設定方法
- 客層に合わせた店舗づくり
- チラシやDMの作成方法
- イベント開催のノウハウ
- SNSの有効活用
▼関連コラム
- カフェ・喫茶店にコンセプトは重要?作り方の手順や事例をご紹介
- 失敗しないカフェの名前とは?決め方で集客率が変わる!
- カフェ・喫茶店の集客方法15選!新規顧客とリピーターでは宣伝対策が違う?
- コーヒーショップの開業ガイド!黒字経営のコーヒー店に学ぶ成功の秘訣
開業後のサポートが受けられる
カフェの専門学校ならではのメリットとして代表的なのが、卒業してからもサポートが受けられるという点でしょう。
ほとんどの経営者は、開業後に何かしらの壁にぶち当たっているのが実情です。
そこで、社会人向けカフェ学校を運営している当校リライブでは、特に多い悩みに対して下記のようなサポートを行っています。
▼リライブで受けられる開業後に必要なサポート
- 集客に行き詰まった時の対処法:来客層の分析、集客施策のアドバイス
- 接客トラブルの対処法:クレーム対応のアドバイス
- 近隣に競合店がオープンした場合の対処法:外部環境の変化に対応した販売促進アドバイス
- スタッフの人手が足りない時の対処法:人材紹介、募集のアドバイス
開業後もカフェオーナーの悩みは尽きません。
リライブの開業コースでは、これまでの経験から開業初期に発生しがちな問題を洗い出し、解決するために必要なノウハウを提供しております。
カフェの専門学校に通う2つのデメリット
長期に渡って運営が安定しているカフェのオーナーは、その多くが専門学校を卒業しています。
だからと言って、メリットばかりではありません。
カフェを開業するために専門学校を検討されているなら、デメリットについても把握しておきましょう。
▼カフェの専門学校に通うデメリット
- 費用が必要
- 通学と仕事の両立が難しい
費用が必要
カフェの専門学校を検討している方にとって、最大の関心事となるのは「費用がいくら必要なのか」という問題ではないでしょうか。
カフェ学校のコースは大きく「個別のスキルアップコース」と「開業コース」に分かれており、どちらを選択しても店舗オーナーを目指せます。
通学する期間や週あたりの通学日数にもよりますが、カフェ学校の開業コースに通う際に必要な費用相場は下記の通りです。
▼費用相場の目安
- 個別のスキルアップコース:20万円~
- カフェ開業コース(基本):60~70万円ほど
- カフェ開業コース(総合):70~100万円以上
すでに経理やマーケティングなどの知識をお持ちの方であれば、バリスタやパティシエといった個別のスキルアップコースを選択することで、かなり費用が抑えられます。
一方、開業に関する知識をトータル的に学びたいのであれば、やはりプロを育成する「開業コース」がおすすめです。
資金調達のノウハウや経費を抑えるコツが学べる分、予算の分配をスキルアップに回しても損はありません。
▼関連コラム
通学と仕事の両立が難しい
社会人がカフェの専門学校に通う際、最大のネックとなるのが「通学と仕事を両立する難しさ」です。
とはいえ、働きながら独学で開業に必要な全てのスキルを身に付けるのは至難の業ですし、オンライン通信だと学校に通った場合に得られるメリットが半減してしまいます。
「学校を卒業するまで続ける自信がない…」という方は、下記のような解決策を検討してみてはいかがでしょうか。
▼通学と仕事を両立させるコツ
- 週末限定や週1~2回など、ムリなく通えるコースを設けている学校を選ぶ
- 小人数制の短期集中コースを設けている学校を選ぶ
- 夜間に通える学校を選ぶ
まとめ:【結論】専門学校は開業に必須ではないが長期経営には有効!
たとえ専門学校を卒業していなくても、カフェを開業することは可能です。
しかし、独立開業を目指している方にとって必要なスキル・知識を全て身に付けるには、プロから直に学べる専門学校こそが成功への最短ルートと言われています。
一つ一つ丁寧に段階を踏みながら学んだスキルは、そう簡単には劣化しません。
事実、当校の卒業生は実に90%以上が長期経営を続けており、開業実績は200店舗以上にのぼります。
説明会・体験授業も受け付けておりますので、開業にご興味のある方はぜひ当校リライブのカフェコースを参考にしてください。
▼関連コラム