製パンのキーワードは「フィンガーチェック」
ベーカリーの稲垣です。今日の豆知識は表題の通り「フィンガーチェック」の重要性です『フィンガーチェックは実際に生地の反応を見て、作業を進めるか待つかを決めるための重要な作業です。
今回は本来1時間で発酵が完了する予定の生地を、あえて涼しい場所に置いて発酵を若干遅れさせてみました。
現場ではほぼ予定通りに進む発酵も、家庭での場合、特にこれからの季節はちょうど良い環境を整えることは意外に大変になってきます。この場合、ちょうど良い環境というのは27℃の室温を指します。
ただし、涼しい環境であっても生地は発酵する事はできます。ただ、本に書いてある時間ではなかなか発酵は進みづらいのに、時間だけで進めてしまうため、小さく硬いパンを作ることになってしまう訳です。その予防策がフィンガーチェックです。
映像上でも話したように生地と会話をする事で上記のように次の作業を決定していきます。わずか30分の違いでも出来上がりは全く違ってきます。ガスの気泡が出来るということはそれだけ発酵が進んでいるという事の現れです。穴がそのままで残れば通常は発酵終了ですが、更に発酵をわずかに待つことでより美味しいパンを作ることができるというわけです。』