クリスマスソングが聞こえる サンタクロースからの贈り物!
現在は、クリスマス商戦まっただ中です。
様々な企業や店舗が、今年の不景気感を吹き飛ばそうと、様々な企画や販促を考えていると思います。
しかし、「これを売りたい」という店の想いと「これを買いたい」というお客様の想いが
必ず一致するとは限らないのがビジネスでもあります。
今回は、そんな広告や販促について考えてみたいと思います。
私は、以前、コンサルタント会社にいる時に、様々なコンサルタントや講師から、
「この販促で、売上が10倍になった!」
「売上が一千万伸びた」等の言葉を聞くことが多かったです。
いろいろな本や書籍を読んでも、現在でも、
「売上〇〇倍」や「売上+〇億円」等の文言が踊っているのを目にします。
「こんな、『インフレ』状態が本当にあるのだろうか?
本当だったら、救える店舗や企業はいっぱいあるはずなのに」
という想いでいっぱいになっていました。
では本当に売上が何倍にもなるような「特効薬」はあるのでしょうか?
こんな時代にそんな特効薬を持つ人がいたら、
もしかしたら、選挙に「トップ当選」しちゃうかもしれませんね!
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実際に、飲食店では売上が数倍になることはあるのですが、
これは、最初の基準を間違えている場合が多く、
本来あるべき売上の半分位で留まっている店の場合は、
それが普通になると、低い売上の時に対して200%(2倍)、
そして、普通の売上が好調に転じると
300%(ちゃんとした店の1.5倍程度)になったりするのです。
また、売上が好調になることで、自然と接客サービス等に磨きがかかり、
結果的に売上が数倍になることもあると思います。
これは、決して販促だけの功績ではなく、店全体の功績なのですが、
やはり、販促がきっかけになることもあると思いますね!
このことを、販促を担当されている会社の方や
コンサルタントの視点で見ると、販促やコンサルのお蔭で、
「売上数倍」ということになっちゃう場合も多いと思います。
だけど、様々な販促や広告を試した私が言うのも、何ですが…
販促のみで、そこまで劇的な効果があるものは、そんなにないのではないかと思います。
今回のコラムは、確実に売上に結び付けることができるような販促を考えていきましょう!
販促に悩む皆さんへのささやかなクリスマスプレゼントになればと思います。
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「食」業界の販促と言えば、例えば「チラシ」やWEB等の広告ですが、
これらが、すごく元を取ったよ!という話はあまり聞きません。
その広告の営業マンを除いては、ですが…
いろいろな広告や販促を行ってきて思うのですが、
すごく効果が高い販促というのは、その評判を聞いて、
利用する他の店舗や企業も急増しますので、広告内競合が高まってしまい、
費用対効果が高い状態が永遠に続くということはないのではないかと思います。
例えば、1社で100件の効果があった販促物でも、
掲載店舗数が2社になれば、1社50件に反響が減ってしまうということです。
ですので、評判になれば、掲載店舗数が増加する。
そして、掲載内での競争が激しくなり、効果がさがる。
もしくは、効果が高まると、それを希望する店舗が増加する。
そうすると費用が高くなる。そうすると、費用対効果が低くなるといったように、
経済原理からしても、費用対効果を高く維持し続けることは、難しいと思うのです。
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しかし、費用対効果が見込めないから、
大企業やチェーン店だけが販促に取り組めば良いと思っている個人店の方がいるとしたら、
大きな間違いと言ってよいのではないかと思います。
個人店というのは、駅前よりも、住宅街等にありますよね!
ということは、必然的に、新規のお客様よりリピーターの方々が多いということになります。
もちろん、飲食店というのは、
ほとんどの店がリピーターの確保に務めているのは間違いありません。
リピーターを確保しようとするのに、
いつも同じ商品、季節感のない商品だったら、どうでしょうか?
あなたがお客様であれば、結構飽きちゃうと思いませんか。
地域密着型の店舗だからこそ、変化し、
そしてお客様に飽きられない工夫をする必要があるのではないかと思います。
販促というのは、大きなお金をかけるものだけではありません。
ボードや黒板を書き換える。
プライスカードをつくったり書き換えたりする。
こんなことも、もちろん立派な販促活動です。
また、販促は、その1回限りの販促だけでは
中々、費用対効果は黒字にならないものも多いのではないかと思います。
だから、しっかりと、リピーターに焦点を当ててみるのも一つですね!
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リライブの直営店舗の「食人」でも、年々クリスマスケーキの受注が増加しています。
昨年、一昨年に購入してくれた人に加え、
新規のお客様が徐々に増えてくれば、受注は結果的に増加してきます。
しかし、この増加を自然に任せて良いのでしょうか?
私は、そんな時代ではないと思います。
もちろん、美味しさは大切な要素です。
美味しくなければリピートしてくれないでしょう。
でも、美味しいだけでは、もはや通用しない時代でもあります。
商品のみならず、接客サービス、そして販促と、
様々な要素でリピーターを確保しようとする
意識が必要な時代ではないかと思います。
だから販促活動も、新規のお客様を集める意識だけではなく、
その後のリピーターに繋がるよう行うことが
必要ではないかと思います。
その為には自店が持っている資源。
特にリピーターが確保できるような要素をしっかりと理解することが必要です。
お客様が喜んでいることや、気に入ってくれていることを
しっかりと表現していくことが大切ですね!
こんな時代にあなたの店が生き残っているとしたら、
必ずお客様に気に入って頂いてることがあるはずです。
まずは、お客様に受け入れられている部分をしっかりと意識して、
それを販促に表現してみたらよいのではないかと思います。
ちなみに、食人のクリスマスチラシの変遷はこちらです。
実は転機になったチラシは、こちら!
このチラシは、最初はすごく読みづらいと
不評だったのですが、実は、このチラシの時期からクリスマスの注文が増え、
また、オリジナルケーキの注文がすごく増えてきました!
個人店は、やはり個人店の強みを出さないとダメですよね!
「食」の世界にとってクリスマスは特別な時です。
自分のつくった商品、そして自分のサービスが
お客様に届き、そしてお客様に幸せな時を過ごしてもらう!
この間、リライブのパティシエの先生が
「クリスマスはパティシエが忙しくなる時というよりも、
パティシエが忙しく働くことで、
華やかで楽しいクリスマスをつくっているという気持ちを持ちなさい」
とおっしゃっていましたけど、本当にその通りですね!
今年も、皆さんにとって華やかで楽しいクリスマスが来ますように!
あ!私もケーキを注文しなきゃ!